クロック回路は連続でオンとオフを繰り返す回路です。組み方は色々ありますが、このページではコンパレーターを使った2種類のクロック回路をご紹介します。簡単に組めてクロック周期も調整しやすいので、クロック回路と言えばこの方式が本命と言えるでしょう。使用頻度は極めて高いのでぜひ覚えましょう。
コンパレーターとリピーターの詳細については以下のページを参照してください。
※本ページでは、レッドストーンティック(=0.1秒)をRSティックと省略しています。
※本サイトでは、ブロックやアイテム名はJava版の名称を用いています。統合版の方は以下の通り読み替えてください。
レッドストーンダスト ⇒ レッドストーンの粉
リピーター ⇒ 反復装置
コンパレーター式(リピーターなし)
構成
特徴
- クロック周期:0.2sec(2RSティック)
- スペース効率:出力をコンパレーターから離すのでちょっと場所をとる。
- 構成部品:コンパレーターx1,レッドストーンダストx5
クロック周期は固定ですが最速です。低コストで作れて他の回路とも組み合わせやすいのが魅力です。
原理
コンパレーターの減算モードでは、後ろからのレッドストーン信号強度から、横からのレッドストーン信号強度を引き算します。
コンパレーター後ろから入力するレッドストーン信号強度(Power)をPとすると、横からのレッドストーン信号強度は常にP-2となります。処理フローは以下の通りです。
- コンパレーターの後ろからレッドストーン信号Pを入力
- コンパレーター横からの入力が無いのでコンパレーターは強度Pのレッドストーン信号を出力する
- 横からP-2のレッドストーン信号が入力が発生し、減算モードのコンパレーターは信号強度:P – (P – 2) = 2を出力する
- 2に戻る
このようにコンパレーターは強度Pと2の信号出力を繰り返します。3マス離れたブロックで受信する信号強度はP-2と0となりますので、出力装置などは4マス以上離す必要があり、入力信号強度は3以上必要となる訳です。
コンパレーターは1RSティック毎に減算処理判定を繰り返し、周期は最速の2RSティックになります。最初の1RSティックの遅延は、最初の入力信号がコンパレーターを通過する時の遅延です。
コンパレーター式(リピーターあり)
構成
※注意点
リピーターは減算モードにします。リピーターの置き方によってはコンパレーター後ろより横の強度を強くする事ができ、その場合は比較モードでも動作します。
特徴
- クロック周期: 0.4sec~
- スペース効率:普通。リピーターなしとそれほど変わらない。
- 構成部品:コンパレーターx1,リピーターx1以上、レッドストーンパウダー少々
クロック周期を最速には出来ませんが0.2秒単位で細かく調整できるのが魅力。場所もそれほど取らずに他の回路とも組み合わせやすく、しかも低コストです。
原理
基本的な原理はリピーターなしの場合と同じですが、リピーターの遅延時間を調節する事でクロック周期を変更できるようになります。
上図のように遅延1のリピーターを入れると、コンパレーターとリピーターそれぞれで1RSティックの遅延が生じて、オンとオフの時間はそれぞれ2RSティックとなります。ちなみに1RSティックは0.1秒です。周期はオンオフを含めた間隔なので4RSティック(0.4秒)となります。 最初の1RSティックの遅延は、最初の入力信号がコンパレーターを通過する時の遅延です。
遅延を2にすると、コンパレーターで1RSティック、リピーターは2RSティックの遅延になり、オンとオフの時間はそれぞれ3RSティックとなります。周期は6RSティック(0.6秒)です。
このように、リピーターの遅延時間を調節することで0.2秒刻みでクロック周期を延長できます。1つのリピーターで0.2~0.8秒延長できます。さらにリピーターを追加するとクロック周期はいくらでも伸ばせます。
ただ、あまりにリピーターを使いすぎるとスペース効率が悪くなるので、 クロック周期が長い場合はラブホッパー式など他のクロック回路にした方がいいでしょう。
クロック周期を計算する上で注意が必要なのは
コンパレーターにも1RSティックの遅延がある
という事です。次にリピーターを2つ使用した場合を考えてみましょう。
遅延はコンパレータの分も加算する必要があります。
クロック周期の計算式は以下の通り。
クロック周期 = (コンパレーターの遅延時間 + リピーターの遅延時間の総和) × 2