レッドストーン回路を使った自動装置や設備で、ピストン(粘着ピストン)はよく使う出力装置です。なので特徴や機能をよく理解しておきましょう。特にJava版ではバグなどがあって癖の強い仕様になっています。また、Java版と統合版では動作に違いもあるので両方でプレイしている人は気を付けましょう。押せないブロック、押すと壊れてアイテム化するブロックもありますが、注意が必要なのは押すと消滅するブロックです。大切なアイテムを失わないようにしましょう。
※本サイトでは、ブロックやアイテム名はJava版の名称を用いています。統合版の方は以下の通り読み替えてください。
粘着ピストン ⇒ 吸着ピストン
レッドストーンダスト ⇒ レッドストーンの粉
レッドストーントーチ ⇒ レッドストーンたいまつ
リピーター ⇒ 反復装置
※ピストンと粘着ピストンは、ピストンヘッドの先のブロックがくっつく以外はほぼ同じ動作をしますので、粘着ピストンを含める場合も単にピストンと書いています。
レシピ
ピストンと粘着ピストンを作るのに必要な材料は以下の通りです。
粘着ピストンは作業台なしでも作れますね。
機能
レッドストーン信号を受け取ったピストンは、一列に並んだブロックを最大12個まで押すことができます。
粘着ピストンは、スライムボールを原料とする粘着物質がピストンヘッドに塗りつけてあるので、ピストンヘッドとブロックがくっつきます。そのためレッドストーン信号がオフになるとブロックも一緒に戻ってきます。
※石や木など建築でよく使うブロックは大抵は押したり引いたりできますが、動かせないブロックもあります。
ブロックがオンにならない
レッドストーン信号を受信してピストンヘッドが伸びていても、ピストン本体はオンになりません。
レッドストーンランプは光っていません。ピストン自体がオンになって隣接するブロックにレッドストーン信号を伝える事はありません。
よくわからない、という方はこちらを読んでください。
特殊なブロック
スライムブロックとハチミツブロック
スライムブロックとハチミツブロックはべたべたしているので、ピストンで動かした時、周囲のブロックをくっつけて一緒に動かします。
※以後、スライムブロックとハチミツブロックは「べたべたしたブロック」と呼びます。これらの例では粘着ピストンを使用します。
このべたべたしたブロックには、細かなルールがあります。
動けない状態
べたべたしたブロックにくっついて一緒に押そうとするブロックが動けない状態にあると、ピストンは動きません。
動かせないブロックにはひっつかない
べたべたしたブロックがピストンで動かせないブロックに隣接している場合は、その動かせないブロックを無視して伸び縮みできるようになります。上の図でも、スライムブロックの下に動かせないブロックである黒曜石を置くと、伸び縮みできるようになります。
スライムブロックとハチミツブロックはひっつかない
意外ですが、異なるべたべたしたブロック同士、つまりスライムブロックとハチミツブロックはひっつきません。
べたべたしたブロックもピストンが押せる最大ブロック数(=12)に含まれる
あとブロックを1個でも増やすと動きません。
彩釉テラコッタ
彩釉テラコッタは押せるブロックですが、粘着ピストンでも引くことはできません。またべたべたしたブロックに接していても動きません。つまり、べたべたしたブロックにひっつかないのです。
動かせないブロック
伸びているピストン、ビーコン、コンジット、エンチャントテーブル、エンダーチェスト、砥石、ジュークボックス、黒曜石、泣く黒曜石、ロードストーン、リスポーンアンカー、エンドポータルフレーム、モンスタースポナー、強化された深層岩、スカルクカタリスト、スカルクセンサー、スカルクシュリーカー
Java版のみ動かせないブロック
樽、養蜂箱、ミツバチの巣、溶鉱炉、醸造台、かまど、書見台、燻製器、トラップチェスト、チェスト、日照センサー、ディスペンサー、ドロッパー、ホッパー、旗、看板、焚き火、魂の焚き火
押すと壊れてアイテム化するブロック
花、苗木、枯れ木、サトウキビ、竹、サボテン、カボチャ、くり抜かれたカボチャ、ジャック・オ・ランタン、スイレンの葉、苔ブロック、苔のカーペット、キノコ、ヒカリゴケ、ツタ、スカルクヴェイン、シーピクルス、ツツジ、開花したツツジ、ドリップリーフ、深紅の根、歪んだ根、ねじれツタ、しだれツタ、ウィザーローズ、アメジストの塊、鍾乳石、雪、コーラスフラワー、コーラスプラント、ボタン、ドア、レバー、感圧板(全種)、トリップワイヤーフック、レッドストーンコンパレーター、レッドストーンダスト、レッドストーンリピーター、レッドストーントーチ、植木鉢、額縁、はしご、ベッド、足場、絵画、シュルカーボックス、松明、モブの頭、ドラゴンの卵、糸、クモの巣
統合版のみ、押すと壊れてアイテム化するブロック
旗、看板、焚き火、魂の焚き火
旗と看板は支えとなるブロックが動かされた時も同様にアイテム化します。焚き火は木炭に、魂の焚き火は魂の土壌をアイテムとしてドロップします。引くことはできません。
Java版のみ、押すと壊れてアイテム化するブロック
鐘、ろうそく、ランタン、魂のランタン
これらは統合版では動かせます。
押すと種や果実をドロップするブロック
小麦、ビートルート、ニンジン、ジャガイモ、カカオ、スロウベリー、グロウベリ―、ネザーウォート、スイカ、スイカの茎、カボチャの茎、草、背の高い草、シダ
畑の上でピストンを動かすと、畑の上でジャンプした時と同様に耕地ブロックが土ブロックになるので注意が必要です。その際、小麦とビートルートは種と作物をドロップします。ニンジン、ジャガイモ、ネザーウォート、カカオの実は成長していると沢山ドロップします。スロウベリーとグロウベリ―も果実があればそれをドロップしますが、なければ消滅します。スイカの茎とカボチャの茎は種をドロップします。スイカはスイカの薄切りをドロップします。草や背の高い草、シダは、手で壊したときと同様に小麦の種をドロップする事はありますが大抵消滅します。
押すと壊れて消滅するブロック
これらはアイテム化するという情報もありますが、試したところ壊れて消滅するので注意が必要です。
水、溶岩、ケーキ、雪、海草、葉(全種)、カメの卵、カエルの卵、芽生えたアメジスト、アメジストの芽(大中小)、小さなドリップリーフ、垂れ根、ネザースプラウト、コーラスフラワー
ピストンに設置できるブロック
ピストンのヘッド以外の面にブロックを置いた場合、例えば側面にレバーやボタンをくっつけたり、上面にたいまつやドア、感圧版等を置いてピストンが動作した時の挙動がJava版と統合版とで異なります。
統合版
統合版では、すべて置いたりくっつけたりできるので注意する点はありません。ピストンの上にレッドストーンダストを置けるので以下のような配線も可能です。
Java版
一方のJava版は注意が必要です。ピストンが動作した時にアイテム化し吹っ飛ぶブロックがあります。
ピストンの側面に置くことができないブロック
ここで言う側面とは、ピストンヘッドとその反対側以外の4つの面です。ピストンヘッドの反対側の面は裏面と呼ぶことにします。
側面は部分的にピストンヘッドも含まれるためか、設置してもピストンヘッドが伸びた瞬間にアイテム化して飛び散るブロックがあります。
レッドストーンダスト、リピーター、コンパレーター、ボタン全種、ドア全種、レール全種、レバー、ボタン、ツタ、ヒカリゴケ、スカルクヴェイン、トリップワイヤーフック、たいまつ、レッドストーントーチ、魂のたいまつ
しかし、これらのブロックでも裏面には置けます。
ここでひとつ例外があります。たいまつです。よく似たレッドストーントーチと魂のたいまつも同様です。なんとピストンを横向きに置いた時はピストンの上に置けます。
湧きつぶしできないと困るからでしょうか。
ピストンの側面に置けなそうで置けるブロック
以下のブロックはなんだか飛び散ってアイテム化しそうなんですが、飛び散らないブロックです。
トラップドア、フェンスゲート、スカルクセンサー、日照センサー、感圧版、看板
ドアがダメでトラップドアや感圧版が置けるのはなぜなのかわかりませんが、そういう仕様です。
1RSティックのRS信号に注意(Java版)
最短(1RSティック=0.1秒)のパルス信号を、ピストンヘッドにブロックがくっついている粘着ピストンに入力した時の動作が、Java版と統合版とで異なります。
統合版
統合版では最短のパルス信号でも動作は変わりません。レッドストーン信号がオフになった時、ピストンヘッドにくっついているブロックは元の位置に戻ります。
Java版
Java版では、レッドストーン信号がオフになった時、ピストンヘッドにくっついているブロックは元の位置に戻らず、置き去りになります。
Java版で1RSティック(0.1秒)のパルス信号を作るには、ピストン式パルス回路かオブザーバーが必要です。ここではピストン式パルス回路を使います。詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
まずはこんな形で配置します。木材ブロックを押そうとしています。なめらかな石の下には上を向いた粘着ピストンがあります。
右のボタンを押すと、ピストンの伸び縮みが速すぎるので粘着ピストンにもかかわらずブロックを引き戻す事ができません。離れてしまいます。
もう一度ボタンを押して1RSティックのパルス信号を送ると、伸びるた状態のピストンヘ
ッドがブロックをくっつけて元の位置に戻します。
このJava版における粘着ピストンの動作には様々な使い道があり、レッドストーン回路をより奥深いものにしています。
バグに起因する動作(Java版)
Java版には、修正しないと決めたバグ(仕様ですよと宣言する:works as intended)があります。ちょっと厄介ですが、影響範囲が大きいので理解しておいた方がいいです。なぜなら、ピストンの不可解な動作で悩んでしまうかもしれないからです。また、これはピストンだけではなく、ディスペンサーとドロッパーでも同様の現象が起こります。
この現象は準接続(Quasi-Connectivity)やB.U.D(Block Update Detector:ブロック更新検出器)バグなどと呼ばれます(Mojangさん公式のバグレポート)。ブロック更新検出機能とは、まさにオブザーバーの機能ですが、オブザーバーはピストンより遅れて追加されたという歴史があります。
2012年にバグとして報告されましたが、”Resolution:Works As Intended”となっており「意図通りに動いていますよ」としています。つまり「これは仕様なので直さないよ」という事です。という訳で10年以上修正されておらず、今後も修正される事はないでしょう。オブサーバーが追加されるまでに、このバグのブロック更新検出機能を利用したプレイヤーが沢山いたため修正できなくなってしまったのかもしれません。
準接続(Quasi-Connectivity)
ピストンに隣接するブロックが更新された時、ピストンの真上のブロックに面する5ブロックのレッドストーン信号のオンオフ状態が反映されます。ちょっと意味がわかりにくいかもしれませんね。ひとつひとつ見ていきましょう。
まず、ピストンを置いてその上にブロック(丸石)を置きます。
上図の丸石には、上と横に5つの露出している面があります。その全ての面に滑らか石を置いてみると、こうなります。
ピストンに隣接するブロックに更新があった時に、これらのなめらかな石の位置にあるブロックのレッドストーンのオンオフ状態が、ピストンに反映されます。
これでもちょっと難しいですね。では、わかりやすい例を示します。
ピストンの2マス上にブロックを置き、その上にレバーを置いてオンにします。
なめらかな石のブロックがオン状態になっている事が、目で見て確認できるようにレッドストーンランプを置いています。この状態では当然ですがピストンは縮んだままです。しかしピストンの隣にたいまつを置いてみると・・・
なんとピストンヘッドが伸びました。しかも、この状態でレバーをオフにしてもピストンは縮みません。
この状態でたいまつを取り除くとピストンは縮みます。
確かに、ピストンに隣接するブロックに何かあったタイミングで、ピストンから離れたブロックのオンオフ状態が伝わっています。これは不思議ですね。それもそのはず、もともとはバグですからね。これを準接続(quasi-connectivity)などと呼んでいる訳です。
ディスペンサーやドロッパーにも、この準接続は存在するのですが、ピストンは並べて使う事が多いのでこの現象によく遭遇します。例えば扉を作る時、粘着ピストンを横向きに2つ上下に並べて置いたりしますよね。
このレバーを動かすと、上のピストンだけでなく下のピストンも連動して動きます。上のピストンはオンになっているブロック(なめらかな石)に隣接しているので動きます。下のピストンは準接続によって動いています。下のピストンから見ると滑らかな石は純接続が発生する位置にあります。下のピストンの隣にもピストンがあり、その状態が変化したら(=隣のブロックが更新されたら)滑らかな石のオンオフ状態をピストンに伝える、という訳です。
このように準接続は回路を簡素にします。
ちなみにこの準接続は高効率サトウキビ自動収穫機で利用しています。
この準接続が使えない統合版と比べると資源が少なくて済み、コンパクトですっきりした回路になっています。